作品名:ハリモミ樹林《music byTempa chidowsince.1985.9
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🙏【訃 報】🙏

 二月四日午前一時七分 
 石坂篤代(母)八十七歳 他界🙏
 何もしないでいると 
 寂しさと
悲しみが
 蘇ってくる…。

 そんな感情を誤魔化すため
 浮かんだ言葉を羅列しますネ🙏

 「一枚の紙」

  凄く遠い昔 山に暮らす
土着菌たちの大いなる力を借り
雲に近ずくため日々自分に耐え
森一番の枝ぶりを誇る大樹となった🌳

 春は あちこちに脱ぎ捨てた
落葉の衣の周りに花々が咲き乱れ
 夏は 大きく開いた傘の日陰に
家族連れの動物たちが戯れていた。🐇🐓🐒
 秋は 鈴なりに生った

「マルーラ」の実を 鳥 リス 猿が
啄ばみ カジリ 揺すり地面に落とした🍑
 その芳醇な香りに呼び寄せられ

動物 虫 植物たちは
程よく熟し発酵した 子孫繁栄の実
「マルーラ」を仲良く分かち合った。
 そして 厳しい冬になる前に
どこよりも温かい地面に穴を掘り
幹や枝にも銘々の巣作りを始め
身を寄せ合い春を待った。

  そんな日々は永く続いたが
数百年の年月が流れるうちに
かつて青々していた山々も川も
すっかり様変わりしていった。
 大型の伐採機やブルドーザー🚜
ドローンで化学肥料を空中散布

 驚くほど大きな翼を広げた播種機が
両翼一斉に種を撒き 水を撒く

大豆畑に変わってしまっていた✈️

 そして マルーラの大樹のある森にも
その危機が訪れていた。

 動植物や土着菌たちには 全く
反対する術もなく その日は迫っていた。

 そんなある日突然 山で暮らす
一人の若い木古理が立ち上がった🎌

「私ハココノ女神ヲ守ル山主デアル
ナゼ山ノ女神様ヲ悲シマセル
ナゼコレ以上ノ物ヲ求メル…?
登ル坂モ有レバ下ル坂モ有ル
ダカラ水モ手ニ届ク💧
立チハダカル困難ヲ
変エルノデ無ク
自ラ順応シ進化スルノダ🌛
解ッタラココヲ立チ去レ⚡️
ソシテ良ク考エルガ賢イ
アノ「マルーラ」ノ大樹ハ
男子一人 斧以外デハ
決シテ切ッテハナラヌノガ掟♋️   
掟ヲ破レバ土着菌ノ争イ生ジ

目ニ見エナイ美星仏ガ
風ト共ニ空気中ヲ彷徨ウゾ♐️
ヤガテ人ノ肺ニ棲ミツキ
子孫繁栄ヲ妨ゲルデアロウ⛔️

ナ〜思イ上ガルナョ!想イ急グナョ!
コノ瑞穂ノ国ニハ永ク息ズイタ
先人タチノ生キタ智慧ガ在ルワンダ😅
己ヲ司ル美星仏ニ答エヲ聞ケ!」💮

 とは言っても人の世は諸行無常
人伝えの模写を繰り返し
くすみ かすれた文字だけが
微かに浮かんだ一枚の紙📝 
いずれ焼かれて灰となる。
 雲母になった灰は大地へと還り
次なる「マルーラ」の苗木を
見守り育ててゆくのだろう…🙏

 ボクが今見つめている紙は
PC画面上にある無限大に広い一枚
絵を描こうが文字を書こうが自由自在な
なんなら時間も超える神の様な一枚の紙📧

 『丘蒸汽』でデビューした19才の時
偽名を使いファンのふりして
ファンレターを送ってくれた母。

「…。真っ黒な煙を吐いて
 山を登ってゆけ

 丘蒸汽みんなを乗せて
 夢を届けろ…。」
そんな詩を送ってくれたョナ。
 陸軍航空隊少尉の父が早く戦死
四人姉妹の長女として
自分をオレと呼びながら
祖母を支えて来きた男勝りの母。
 施設に入っていた時も
中国からの見習い介護士と
「話が通じネェー」と
大喧嘩し転院させられる始末。
 でもその気持ち良く分かるョ
やっぱり血を引いているんだョナ。

 両親共に旅立ち
改めて ボクの時代をしっかり
生ききらなければナと自覚する。
 実際に ボクに与えられたのは
もう余白しか残ってない一枚の紙📝
これからは自分のことじゃなく
今世でめぐり逢えた全ての人へ
感謝の思いを書き記していくョ📝
 「ごめんなさい…ありがとう…。
     お陰さまで…お世和さま…。」
そして 大いなる母である
地球に生まれたことを
全身全霊で感謝します🌍🙏🌏

 

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